淡中 圏の脳髄(永遠に工事中)

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There's more than one way to do it

Test

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Test

これはテストである。

しかし、一体何の?

考えられる可能性はいくつかある。

これを読んでいるあなたか、それともこれを書いている私か。

もしこれが読者をテストしているのなら、あなたはこれを読んでなにかをしなくてはいけないことになる。それによってあなたは判定され、場合によってはあなたの今後に関する何かが決定される。これはなまなかならぬことと言えないだろうか。

しかし一体何をすればいいのだろうか。それを教えるのがお前の役割だろうという声が聞こえてきそうだ。私だってそうしたいのはやまやまだが、それに関して私が知っていることは皆無である。本当だ。命を賭けてもいい。

それに私の立場もわかってほしい。もしかしたら試されているのは私なのかもしれないのだ。滅多なことを書いて、テストに落第してしまったら、それこそ何が起こるかわからない。こんなことを言うのは忍びないのだが、私には自分のことで精一杯すぎて、あなたがたのことを心配している余裕なんか正直ない。

むしろあなたがたに協力してほしいくらいである。

一体これは何のテストなのだ。あなたがたは、そもそもどうしてこれをテストだと思いましたか。テストと書いてあるからですよね。

私だって一緒だ。私がこれをテストだと思った理由は、テストと書いたからだ。

しかし、何の?

それ以外に一切何の手がかりもない。あったら教えてほしい。切実に。

こうなったら、このテストは私のテストでもあなたがたのテストでもなく、別の何かのテストなんだと納得するしかないではないか。

考えてみれば、世の中にはテストすべきことなど佃煮にするほどあると言えまいか。ほとんど開かれたことのない蛇口の栓とか、みなが一様に躓く段差とか、政府の出納システムとか、犯罪者の更正法とか、この世界が無矛盾なのかどうかとか、いやそもそもこの世界ってやつは存在するのかどうかとか。

例えば、このテスト自身をテストしているというのはどうだろう。つまり、このテストが成功したとき、このテストは成功し、このテストが失敗したとき、このテストは失敗するのだ。間違ったことは言っていない。世の中、間違ったことは言ってないと自信を持って言い切れる機会なんてなかなかないものだ。皆さん良いものが見られましたな。

さて、ここらあたりで本当の袋小路に来てしまったようだ。私の戦いはとりあえずここで終わる。もしこれを読んでいるあなたがたが、ここではないどこかからここへ訪れていて、私からは見えないものを見てきたがゆえに、これが何のテストなのかが分かるのなら、どうか私に教えてください。決して、「うまくいってますよ」とか「順調です」などと、分かったような分からないようなコメントで、真相を知らぬ人を惑わすようなことをするのはやめていただきたい。

解説

もともとは名大文芸サークルのアップ板を観測するbotを作ったときのテスト投稿。

このサイト開発時のテスト投稿に流用した。

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